炎症反応を沈静化する分子メカニズム

炎症反応を抑制するサイトカインIL-10の発現が、時計遺伝子の転写因子E4BP4によって制御されていることを発見し、免疫反応の沈静化に働くメカニズムを解明しました。IL-10を産生するT細胞として、もっとも代表的な細胞はTh2細胞であるが、NKT,メモリーT細胞、制御性T細胞など様々なT細胞がこのサイトカインを産生する。ところが、E4BP4欠損マウスでは、いずれの細胞からのIL-10も顕著に減弱していました。また、慢性炎症状態ではTh1からIL-10や IL-13が可塑的に産生されるようになり、この産生もE4BP4によって制御されています。また、E4BP4欠損マウスは様々な自己免疫性大腸炎自己免疫性多発性硬化症などの自己免疫性疾患を起こしやすくなります。 
Nature Immunology 12、No.5:450-459, 2011


 

 

 
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