The Sugawara lab.
DEPARTMENT OF APPLIED BIOLOGICAL SCIENCE
FACULTY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
TOKYO UNIVERSITY OF SCIENCE
  東京理科大学理工学部応用生物科学科
  東京理科大学大学院理工学研究科応用生物科学専攻  菅原研究室

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生理活性物質が機能を発現するとき、何らかのタンパク質と結合すると考えられます。これを解析するには、天然物化学・有機合成化学・遺伝子工学・タンパク質工学・計算科学をはじめとする、数多くと知識と分析・解析技術を要します。私たちは小さい研究室ですが、各チームおよび国内外の他研究機関との連携を密接にとることで研究結果を得ています。

<共同研究先>
神戸学院大学、京都府立大学、国立感染症研究所、麻布大学、東京農業大学、オハイオ州立大学、中部大学、横浜薬科大学、筑波大学、東京理科大学理学部・薬学部・理工学部・生命医科学研究所


Natural Product
自然の樹木・海草に共生する微生物を分離して培養し、カラムクロマトグラフィー・HPLC により化合物を精製し、NMR・MS などの分析により構造決定します。これらを天然物ライブラリーとして蓄積しています。これまでに 300 種以上の天然物を単離・構造決定し、これらのうち約 60 種の化合物は、報告がない新規物質でした。天然有機化合物は、生物が進化の過程を経て生産する物質であり、抗菌・抗がん活性を始め、様々な生物活性を有することが知られています。このように小規模ではありますが独自性の高いライブラリーを構築し、いろいろな生理活性を測定して有用な利用法を探しています。


―進行中の生理活性試験―
DNA 合成酵素阻害活性、がん細胞増殖抑制活性、抗ウイルス活性、免疫抑制活性、トランスグルタミナーゼ阻害活性、細胞分裂停止・形態変化 (ライブセルイメージング)


高嵜 (M2)、松永 (M2)、謝 (M1)、錦織 (M1)、中村 (B4)、吉田 (B4) 


Organic Synthesis
天然資源から得られる化合物の生産は不安定なことが多く、得られた有用な物質を大量に得ることが困難です。そこで、動物実験を含めた各種生物学実験に必要な化合物を得るために、安価な原料から有機化学的に合成します。化学合成は、量の供給のみならず、立体構造の決定、誘導体合成にも繋がっており、Chemical Biology において、非常に重要なステップです。有機合成を介して、有用な生理活性物質にビオチン・蛍光標識する (分子プローブ化する) ことが可能になります。


藤田 (M2)、丸川 (M2)、林 (M1)、遠藤 (B4)
 

Target Identification
得られた分子プローブを用いて、ファージディスプレイ法により、結合タンパク質を決定します。私たちは、ファージディスプレイ法を基盤とする手法により、薬剤などの標的タンパク質の同定を行ってきました。小分子化合物の標的タンパク質を探索する際、一般的な細胞抽出液を用いる方法に対し、ファージディスプレイ法では、cDNA ライブラリー由来のペプチドあるいはランダムペプチドを提示したファージを化合物の結合対象として用います。この場合、細胞抽出液には含まれないような発現量の低いタンパク質、膜タンパク質、分泌タンパク質なども提示されるため、化合物の結合対象ペプチドの多様性が高いという特徴があります。結合ペプチドを提示したファージを化合物を固定化した樹脂などで回収し、その遺伝子の DNA 配列を解析します。得られた DNA 配列を用いて BLAST で検索することで、結合タンパク質を決定することができます。

イサグゥイレ (D2)、姫野 (M2)、水野 (M2)、佐々木 (M1)、川久保 (B4)

Mail to: sugawara@rs.noda.tus.ac.jp