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    植物のリアルタイムモニタリングに関する研究

    植物班は周囲環境が植物に及ぼす影響のモニタリングを行っています。植物の病気や肥料不足などは可視化されて初めて気づくことが多く、農家さんの長年の経 験や勘などで補ってきました。そこで私たちは、交流の電気測定によって、つまり植物内部の情報を即座に数値化することによりモニタリングすることを目標に 研究しています。



    交 流電気測定には電気化学インピーダンス法を用いています。体脂肪率や筋肉量が測れる体重計など、身近にも使われている測定法ですが、同じ原理で私たちは植 物に交流を流し、細胞内部も含めて測定しています。細胞組織は複数の電気特性をもつため、これまで一般的だった直流測定では細胞外部だけしか流れません が、周波数を変化させて交流信号を印加することによって細胞内部もの情報も測定できます。測定試料の電気的特性から等価回路を検討し、測定結果にフィッ ティングすることで、植物細胞の周囲環境の変化をモニタリングします。



     

    心電図に用いられるような生体用の電極はありますが、植物用の電極はほとんどありません。そのため、測定に用いる電極の開発も行っています。植物用電極の課 題としては、電極と葉表面界面にあらわれる容量成分と酸性雨や農薬への耐久性です。また、生体用の電極は植物への負担が大きいのも課題になっており、植物 への負担が小さい電極を開発しています。




    植物の交流測定に対する将来像として、ストレスやCO2濃度・水分量が植物に適した状態かどうかをモニタリングし、周囲環境を制御することによって栽培に最適な環境を提供することを目標に研究を進めています。

    (文責:中川)
    Last update :2022/06/18
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