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    化合物半導体の材料物性探査に関する研究

      物性班では、デバイスへの応用から一歩下がって、半導体材料における物性の考察を行なっています。物性とは、半導体の電気や光に関する性質が、どんな原因 でもたらされるのかを考えることを指します。例えば、成膜時の材料の比率を変えると抵抗率が変わること、がわかったとします。このように条件を変えると結 果も変わりますが、その裏には、その要因となるサイエンスが存在するはずです。そのサイエンスが何なのかを考えることが物性班にとって重要になってきま す。



    ここでは一例として酸化ニッケルについて紹介したいと思います。酸化ニッケルの薄膜は透明という面白い性質を持っています。これまでに杉山研では、他の透 明な材料と合わせて、透明な太陽電池を作製しました。一方で欠点としては、抵抗率が高いことや欠陥物性の詳細が未解明であることが挙げられます。欠陥と は、結晶の周期性から外れた状態のことを指しますが、必ずしも悪影響をもたらすわけではなく、うまく利用できれば、抵抗率の改善などに役立てることができ ます。だから、どんな作り方をしたら、どんな欠陥が生じるのか把握することが大切ですが、NiOに関しては、必要な知見がまとまっていない状況になってい ます。




    物性について理解することは、その半導体材料の、根本的な欠点や課題を改善することにつながっていきます。これにより、新機能を持ったデバイスや、既存のデバイスの更なる高性能化へと繋げることができます。

    (文責:大久保)
    Last update :2022/06/18
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