研究目的
 水中に油を添加して強い剪断力を与えるとエマルションが調製できるが、凝集・合一、クリーミング等の油滴成長過程により、容易に二相に分離するため、通常は分散安定性の向上を目的として界面活性剤が添加される。当研究室ではこれまでに、界面活性剤を用いなくても疎水性高分子や第二の油を添加することにより界面活性剤無添加系エマルションの分散安定性を向上させることに成功している。本研究では、疎水性高分子を添加した界面活性剤無添加系エマルションの安定性をより高めるために、エマルション調製時の温度に着目した。エマルション調製を高温で行い、疎水性高分子ゲルのゾル・ゲル転移を利用することにより、より効果的に疎水性高分子に保護された油滴を調製することを目的としている。

将来の方向性
グラジュメット型ドラッグ・キャリアーとしての応用。
さらに優れた分散安定性を有する疎水性高分子保護サーファクタントフリーエマルションの調製。


キーワード

 界面活性剤無添加、O/W型エマルション、


関連装置

超音波照射器         →  エマルションの調製
動的光散乱光度計       →  エマルションの評価