研究目的
マイクロカプセルは半透性のポリマーで作られた、直径数ミクロンから数百ミクロンの球状の容器である。特徴は、物質を内部に保持することが出来ることである。このため、マイクロカプセルは様々な分野で応用されており、特に、医療分野においてはバイオリアクター、人工臓器、ドラッグデリバリーシステム( DDS )などへの応用が検討されている。しかし、生体内への応用を考慮すると、体内の細胞の大きさは数マイクロオーダー、毛細血管に至っては2〜3μmであるので、その粒子径はマイクロからナノオーダーにする必要がある。
そこで本研究では、微小なエマルションを作成することの出来る電気毛管乳化法の特長を生かし、電気毛管乳化法を用いた生体適合性カプセルの調製を目的としている。


将来の方向性
現在までに電気毛管乳化法により調製した微小なエマルションを反応場とし、生体適合性/生体分解性のポリマーを用いて微小カプセルの調製に成功している。これにより、バイオリアクター、人工臓器、DDSなどへの応用が期待される。

キーワード

 電気毛管乳化法、マイクロカプセル、バイオリアクター、人工臓器、DDS


関連装置
電気毛管乳化法   →  微小エマルションの調製
走査型電子顕微鏡  →  カプセル表面の観測
赤外吸収分光法   →  カプセル膜の解析
動的光散乱法    →  カプセルの粒度分布測定