土木学会・土木計画学研究小委員会・革新的技術導入における合意形成研究小委員会
最終更新日時:2024/9/30 18:10
活動経緯
- 土木計画学ワンデイセミナー 第109回「土木・都市分野への革新的技術の導入における市民合意形成上の課題にどう対処すべきか?」
- 企画趣旨
- スマートシティや自動運転,AI,ドローンなどに代表される革新的技術が,土木・都市分野にも今後次々と導入され,社会課題が解決されていくことが期待されている.一方で,倫理や社会に関わる問題(プライバシー侵害,差別,社会分断,権威主義の台頭など)が生じることが懸念されている.今後導入される革新的技術が不確実なものであることから,社会へ及ぼす影響や深刻さについて予見することが難しい.
革新的技術導入における合意形成研究小委員会は,都市・地域の大きな技術的変革と,それに伴う新たな価値創造を導くことを意図し,革新的技術の導入に際して,市民との合意をどう形成するかなどについて,その方向性や制約条件について研究し,土木計画学から社会への働きかけのあり方について議論してきた.
本セミナーでは,その成果を報告し,議論することで,更なる研究のきっかけとしたい.
主催:土木学会 土木計画学研究委員会 革新的技術導入における合意形成研究小委員会
日時:2024年10月28日(月) 13:30~16:30
会場:新宿区四谷一丁目 公益社団法人 土木学会 講堂
参加申し込み先:現地参加 または zoom参加
参加費:無料
プログラム:
司会:寺部慎太郎(小委員会幹事長)
13:30~13:40 :委員長挨拶 矢嶋宏光(小委員会委員長)
13:40~14:00 :革新技術導入への市民合意形成を妨げる課題 矢嶋宏光(小委員会委員長)
14:00~14:10 :革新的技術導入に伴い懸念される具体のリスク 寺部慎太郎(小委員会幹事長)
14:10~15:30 :委員等からの話題提供
- 土木・都市分野の技術の社会導入のガバナンス 松浦正浩(明治大学公共政策大学院)
- 自動運転システムの倫理規定 谷口綾子(筑波大学)
- 都市・地域計画における革新的技術導入に関わるアカウンタビリティ 羽鳥剛史(愛媛大学社会共創学部)
- 不確実性の高い技術導入に関する合意形成:フランスの地層処分場の受け入れ協議の例 青木俊明(東北大学大学院)
15:30~15:40 :休憩
15:40~16:00 :提言 矢嶋宏光(小委員会委員長)
16:00~16:20 :質疑応答・ディスカッション
16:20~16:30 :今後の展望 屋井鉄雄(運輸総合研究所)
- 第14回小委員会(2024/5/17(金)15:00-16:41)13名参加
- 報告書案の原稿確認
提言に向けた資料収集,コメント執筆を3月末に各委員に依頼し,5月連休明けをめどに初稿を準備していただいているので,それを皆で概観する
- スケジュールの確認
2024/05 ワンディセミナー企画 ←いまここ
2024/06 小委員会活動終了:とりまとめやワンデイセミナーが6月以降に多少遅れたとしても小委員会を延長なくやれそうとのこと.
2024/06-09か? ワンディセミナー開催,提言書発行
- 運営会議(2024/1/15(金)15:00-16:00)
- 第13回小委員会(2023/12/13(木)10:00-12:00)11名参加
- 第12回WGのレビュー
- スケジュールの確認
2023/06 方向付け(WG11)
2023/08 研究の方向付け(WG12)
2023/10 計画学投稿期限
2023/11 秋大会(11/24-26@都立大)
2023/12 取りまとめ方針(WG13) ←いまここ
2024/01-04 分担調整,取りまとめ
2024/05 ワンディセミナー企画
2024/06 ワンディセミナー開催,提言書
2024/06 小委員会活動終了
- 取りまとめの方針
- アウトプットイメージ
- 分担
「社会的受容に関する論点」について議論をした.ワンデイセミナーと関連付ける.今日の議論を受けて「論点」を修正して,提言に向けた資料収集,コメント執筆の分担を個別に打診する.
- 第68回土木計画学研究発表会・秋大会(企画提案型)東京都立大学(2023/11/25(土)13:15〜14:45)
「革新的技術の都市・地域への導入に伴う合意形成上の課題」セッション
- 革新的技術の社会的受容における市民合意形成のためのスキームに関する考察,矢嶋宏光((株)三菱総合研究所)・小瀬木祐二・柴田立
- 都市・地域における革新的技術導入に関するテクノロジー・アセスメント事例のレビュー,松浦正浩(明治大学専門職大学院)
- 革新的技術の導入を拒む社会システムへのコーチング理論の応用可能性についての一考察,水谷香織(名古屋学院大学)
- 中国の社会信用制度に対する国民の支持とその予期せぬ影響:準構造化インタビューを用いた質的研究,Lulu ZHANG(東北大学大学院)・青木俊明
- メタバースの利用と外出行動の代替・相乗・補完関係に関する一考察,圖師礼菜(早稲田大学大学院)・森本章倫
- 革新的技術の都市・地域での導入に対する一般市民の意識分析,西堀泰英(大阪工業大学)・寺部慎太郎・野田和樹
- スマートシティにおける新技術導入に対する利便性と不安,寺部慎太郎(東京理科大学)
- 第12回小委員会(2023/8/8(木)17:00-18:30)11名参加
- WG11の主要論点のレビュー
- 秋大会投稿論文の概要紹介
- レビューの分担
2024年6月のとりまとめに向けて,領域図(通称・マンダラ)の研究対象領域①-⑬で各自の専門分野に関わる文献を集めたり,まとめたりの作業をぼちぼち始めていったほうがよい.
取りまとめた成果は傍証を目指す(例:関連する制度があったほうが良い,倫理規定があったほうが良い,など)
松浦正浩(2023)「トランジション 社会の「あたりまえ」を変える方法」集英社の紹介
- 今後の進め方
- 第11回小委員会(2023/6/1(木)17:00-18:45)12名参加
- 今後の活動方針
A)交通や都市に関係する革新的技術,B)論点のマトリクスを作成し,意見交換を行った.
この表は技術が出てきた時のインパクトを書きだしたもの →その次,技術を導入する意思決定,合意形成に関する論点は別のレイヤーではないか,合意形成そのものが,革新的技術に影響を受ける点 (社会的意思決定の基準にAIが入ってくる,対話のオンラインプラットフォーム,コミュニケーションツールとしての技術or価値形成の技術),などの意見が出された.
- 運営会議(2023/4/14(金)10:00-11:30)
- 第66回土木計画学研究発表会・秋大会(企画提案型)琉球大学千原キャンパス(2022/11/13(日)時間帯8(13:15-14:45),時間帯9(15:00-16:30)
「4 革新的技術の都市・地域への導入に伴う合意形成上の課題(1)(2)」セッション
- デジタル社会の実現に向けた新たなインフラ整備における市民合意形成上の課題, 矢嶋宏光((株)三菱総合研究所)・小瀬木祐二・柴田立
- スマートシティの「データ」に関連するELSIの整理, 松浦正浩(明治大学公共政策大学院)・TRA MY NGUYEN THI・標葉隆馬
- 中国における社会信用システムの支持構造とプライバシーの価値:評価対象行動別の比較, Lulu Zhang(東北大学大学院)・青木俊明
- 新しいモビリティの公園への導入からみる地方都市への展開可能性, 安藤良輔((公財)豊田都市交通研究所)・小林秀平・高桑俊康・川澄奈美
- コネクテッドされた公共空間での移動ルールに対する合意形成とエンベロープ理論の意義, 屋井鉄雄(東京工業大学)・Lubing Zou
- 都市・地域での革新的技術の導入に対する一般市民と専門家の意識のズレ, 西堀泰英(大阪工業大学)・野田和樹・寺部慎太郎
- 将来の不確実性を考慮した地域計画の計画プロセス, 石神孝裕((一財)計量計画研究所)・稲原宏・石井良治・磯野昂士
- 交通分野の技術革新が経済活動の空間分布に与える影響:空間経済モデルを活用したシナリオ分析, 杉本達哉(八千代エンジニヤリング(株))・高山雄貴・高木朗義
- 交通計画における若年無関心層の関心を喚起する手法の検討, 松尾澪(東京理科大学大学院)・寺部慎太郎・柳沼秀樹・海野遥香・鈴木雄
- 第10回小委員会(2022/05/20(金)13:00-15:00)14名参加
- 谷口綾子:「クルマ」と「自動化するクルマ」に対する社会的受容
- 伊原隼人:水害を経験した市町村における減災型水害対策の策定経緯に関する研究:-計画論と技術論の観点から-
- 秋大会企画テーマの応募案
- 今後の活動方針,とりまとめに向けた委員への宿題
- 見学会(2022/03/10(木)15:00-16:30)12名参加
- 柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)
- 特別講演会・第9回小委員会(2022/01/06(木)15:00-16:30)23名参加
- 大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 教授 八木絵香先生 「科学技術と社会の関係を考えるー対話の可能性と限界ー」
社会的にコンフリクトのある科学技術の問題について,意見や利害の異なる人同士が対話・恊働する場の企画,
運営,評価についてご講演いただきます.
約40分のご講演+質疑応答.Zoomによるオンライン会議
- 第64回土木計画学研究発表会・秋大会(企画提案型)オンライン(2021/12/3(金)時間帯3(13:00-14:30),時間帯4(14:45-16:15)) 「52土木計画の質的研究(w/合意形成・場のデザイン・都市経営)(1)(2)」セッション
- (7083)若年層を対象とした市⺠参加⼿法の検討,松尾澪(東京理科⼤学⼤学院)・寺部慎太郎・柳沼秀樹・⽥中皓介・海野遥⾹
- (7260)パーソナルデータの利活⽤に関する不安要因の分析と対応策に関する考察, ⽮嶋宏光((株)三菱総合研究所)・⼩瀬⽊祐⼆
- (7358)都市・地域計画におけるAI技術導⼊に伴うアカウンタビリティの課題と要件, ⽻⿃剛史(愛媛⼤学)
- 特別講演会・第8回小委員会(2021/11/12(金) 10:00-11:30)25名参加
- 大阪大学社会技術共創研究センター 准教授 標葉隆馬 先生 「先端科学技術の社会へのより良い導入のために-フレーミングの多様性を理解する」
約40分のご講演+質疑応答.Zoomによるオンライン会議
下記の書籍を事前に読んでおくこと.
標葉隆馬(2020)「責任ある科学技術ガバナンス概論」 ナカニシヤ出版
- 第7回小委員会(2021/10/29(金) 10:00-12:00)16名参加
- 佐藤啓輔:道路管理者と地域の産業政策のセクションの間の議論~経済モデルを用いたストック効果最大化検討~
- 杉本達哉:自動運転車の普及等が都市構造・国土構造へ与える影響分析:空間経済モデルの適用
- 第6回小委員会(2021/9/27 15:30-17:30)18名参加
- 堀口良太:交通シミュレーションを活用したデジタルツインによる交通マネジメントの可能性
- 矢嶋宏光:研究小委員会設置について,ねらい,研究スケジュール,研究対象領域
- 第5回小委員会(2021/8/4 13:30-15:30)20名参加
- 屋井鉄雄:
- 水谷香織:革新的技術導入における合意形成
- 第4回小委員会(2021/6/18 13:00-15:00)17名参加 スペシャルセッションの再討議
- 青木俊明:合意形成が必要な革新的技術とは?
- 松尾澪・寺部慎太郎:交通計画分野におけるオンラインPIの可能性と課題,
- これより前は,準備会としての活動.
- 第3回小委員会(2021/5/11 13:00-14:30)スペシャルセッションの再討議
- 石神孝裕:実務の現場からみたデータ活用と社会的意思決定
- 矢嶋宏光:トロントのスマートシティが休止になった経緯と、今後のデジタル化で懸念される合意形成上の課題を整理して、問題提起,今後の活動内容,研究領域のマッピング
- 第2回小委員会(2021/4/8 13:00-15:00)スペシャルセッションの再討議
- 羽鳥剛史:都市・地域計画におけるAI技術の導入に伴うアカウンタビリティの課題
- 第1回小委員会(2021/3/3 10:00-12:00)スペシャルセッションの再討議
- 松浦正浩:長期間の社会システムのトランジション(制度・慣習・規範の交替)において,ELSIに関する熟議やフロントランナー中心のトランジション・マネジメントが必要
- 矢嶋宏光:トロントのスマートシティが休止になった経緯と、今後のデジタル化で懸念される合意形成上の課題を整理して、問題提起
- 第62回土木計画学研究発表会(秋大会:企画提案型)スペシャルセッション SS7:革新的技術の都市・地域への導入に伴う合意形成上の課題(2020/11/15)
- 企画趣旨
- スマートシティーに代表される都市・地域での革新的技術の導入は、都市や地域の形態やその機能のみならず、社会や生活や秩序に多大な価値をもたらすことが予想される一方、プラットフォーマーの支配や、監視型社会への移行への懸念もぬぐえない。革新的技術のなかでも、利用者が日々提供する移動や生活行動、健康状態などのデータを前提とする技術では、データ提供者であり利用者である市民の参画やデータ活用についての合意形成は生命線であるが、その課題や方法論については明確ではない。本セッションでは、革新的技術がもたらすであろうベネフィットの陰に潜む問題点を踏まえつつ、市民等ステイクホルダーとの合意形成における課題について、様々な角度から想定し具体化することを試みる。
- 矢嶋宏光:トロントのスマートシティが休止になった経緯と、今後のデジタル化で懸念される合意形成上の課題を整理して、問題提起
- 松浦正浩:長期間の社会システムのトランジション(制度・慣習・規範の交替)において,ELSIに関する熟議やフロントランナー中心のトランジション・マネジメントが必要
- 羽鳥剛史:都市・地域計画におけるAI技術の導入に伴うアカウンタビリティの課題
- 石神孝裕:実務の現場からみたデータ活用と社会的意思決定
- 青木俊明:合意形成が必要な革新的技術とは?
- 寺部慎太郎:最近のオンライン合意形成研究(米国)をいくつか紹介して,研究課題を挙げる.
- 屋井鉄雄:課題と展望
- 全員:総合討議
- 寺部慎太郎:研究小委員会設置に向けた告知
- 第60回土木計画学研究発表会(秋大会:企画提案型)スペシャルセッション SS7:破壊的イノベーションと社会的合意形成(2019/11/30)
- 企画趣旨
- 人工知能(AI)や自動運転,ドローン,MaaSなど,私たちの生活を加速度的に大きく変革させる技術が生まれている.このような破壊的イノベーションが急速に生活に浸透する過程で,私たちは顧客としてアズ・ア・サービスを受け入れるだけで十分だろうか? 地域や社会の判断や合意はどのように求めることが望ましいのだろうか? 土木計画が関わる地域計画,インフラ計画,まちづくりなどの計画行為はそのような状況で,どのような意味を持つのであろうか? 本スペシャルセッションでは,技術革新やそれに伴う創造的破壊が人々の想像力豊かな判断や合意とどのような関係を築くことが望ましいのか,広く議論したい.
- 屋井鉄雄:趣旨説明
- 青木俊明:正確で分かりやすい情報提供を行うことで初期イメージに含まれるバイアスを低減させる必要性
- 羽鳥剛史:新技術の導入やそれに伴う社会変革に関わる合意形成のあり方や熟議や地域学習の役割
- 石神孝裕:北米の事例から見た社会的合意形成の進展
- 矢嶋宏光:破壊的イノベーションへの備えとしてのソフトインフラ
- 寺部慎太郎:議論とまとめ
委員会名簿(18名)
小委員長 矢嶋宏光 株式会社三菱総合研究所
幹事長 寺部慎太郎 東京理科大学 社会基盤工学科
委員 青木俊明 東北大学大学院 国際文化研究科
委員 安藤良輔 公益財団法人豊田都市交通研究所
委員 石神孝裕 一般財団法人計量計画研究所
委員 小瀬木祐二 株式会社三菱総合研究所
委員 佐藤啓輔 復建調査設計株式会社
委員 柴田立 株式会社三菱総合研究所
委員 杉本達哉 八千代エンジニヤリング株式会社
委員 谷口綾子 筑波大学 システム情報系
委員 西堀泰英 大阪工業大学 工学部都市デザイン工学科
委員 羽鳥剛史 愛媛大学
委員 堀口良太 株式会社アイ・トランスポート・ラボ
委員 松浦正浩 明治大学
委員 水谷香織 名古屋学院大学,パブリック・ハーツ株式会社
委員 宮崎耕輔 香川高等専門学校 建設環境工学科
委員 屋井鉄雄 東京工業大学
委員 伊原隼人
研究小委員会設置申請書(抜粋)
申請年月日:2021年4月15日
1. 研究小委員会呼称
<日本語>革新的技術導入における合意形成研究小委員会
<英 語>Committee on consensus building with the introduction of innovative technologies
2. 活動趣旨
<日本語>スマートシティーに代表される都市・地域の大きな技術的変革と、それに伴う新たな価値創造を導くことを意図し、革新的技術の導入に際しての方向性や制約条件について研究し、計画学から社会への働きかけのあり方について掘り下げる.
<英 語>With the intention of leading major technological changes in cities and regions represented by smart cities and the accompanying creation of new value, we will study the direction and constraints of introducing innovative technologies, and move from planning to society.
3. 研究組織
略
4. 研究期間
承認日から3年間(2021/6/5から2024/6/4)
5. 予算・研究資金
当面は各自の研究予算を用いる.やがて財団などの研究助成金を申請する.
6. 研究成果の公表方法
土木計画学研究発表会での研究発表のほか,終了時にはワンディセミナーを開催する.
7. 事務局
278-8510千葉県野田市山崎2641 東京理科大学社会基盤工学科 寺部慎太郎