有機-無機ハイブリッド
有機-無機ハイブリッドグループでは主に に注目して研究を行っています。
ここではその3点についての研究内容を紹介します。

シリカ系ハイブリッド

 当グループは様々な有機基を持つアルコキシシランを加水分解重縮合させ、条件により 分子量をコントロールしたゾルポリマーを単離し、これよりゲルフィルムの作成を行い、 その構造解析や物性測定を行っています。

アルコキシシランの加水分解重縮合
得られたゾルおよびゲルの写真

フラーレン、カーボンナノチューブ系ハイブリッド

 C60は60個の炭素原子が六角形と五角形に並んだ球形の化合物であり,その形状からサッカー ボール分子といわれます。C60はそのユニークな形状や電子的な性質により応用開発が模索され ていますが,非常に安定な化合物なので誘導体の合成が難しく,有機溶媒への溶解性も低いこと が問題になっています。C60にトリエトキシシランをヒドロシリル化した化合物は数少ないケイ素誘 導体のひとつであり,テトラエトキシシランやオリゴシロキサンジオールと反応させることにより,シ リカガラスやシリコーン樹脂にC60を埋入した有機−無機ハイブリッド材料を調製することができま す。このような材料は光制限機能を有するので,光機能性材料としての応用が期待されます。 同様の研究を,カーボンナノチューブやナノ炭素繊維を対象にして研究しています。
TES-C60の合成
C60-シロキサンハイブリッドの合成

C60-シロキサンハイブリッドフィルム

ポリオレフィン系ハイブリッド

 当グループでは、オレフィンの付加重合による有機鎖とアルコキシシランの 加水分解重縮合による無機鎖を持つ、有機-無機ハイブリッドの調製と構造制御を 目的としています。これにより得られたハイブリッドは、分子レベルでの均質な材料であり、 有機的及び無機的な性質を兼ね備えた新規な性質が期待できます。

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