教授 青山 隆夫(本学第17期生、平成16年9月まで東京大学医学部附属病院に勤務)
  多くの患者は、何かしら薬に関する悩みを抱えています。些細なことでも個々の
 患者にとっては大きな問題であり、それを解決して患者本位の質の高い薬物療法を
 実践することは薬剤師しかできない仕事です。つまり、疾病治療の主たる方法であ
 る薬物療法に、薬剤師が大きく関与して、有効性と安全性を確保することが必要と
 なります。
  本研究室では、薬物治療上の問題点を抽出、解析し、その改善策を構築して臨床
 に還元することを目的とした研究を行っています。卒業までの研究を通して、問題
 点の見つけ方、文献検索・読み方、実験方法、実験手技、結果の解析、考察、プレ
 ゼン、科学論文の書き方などの一連の作業を修得することを目指し、在学中または
 卒業後に、学会発表と学術雑誌への投稿を目指します。最終的には、社会人として
 医療現場や企業で自ら成長できる力を養うことを目標とします。



助教 河野 洋平
 世界中にあふれる数多くの情報の中から信頼性の高い情報を選択し、これらから知り
得た知見を基に、科学的論理性を持って個々の患者の病態に合わせた、より安全で最適
な治療法を提供できることが病院薬剤師に求められる重要な能力です。さらには、患者
から得られる効果・副作用に関する様々な情報を分析し、得られた新規の知見を世界へ
発信することのできる科学者としての基本的な能力や、患者に提供される全ての薬物療
法に責任を負うことのできる臨床能力と使命感、倫理観を有する薬剤師を育成すること
が、今後の薬剤師教育において重要なことであると考えています。
 また、私の考える臨床薬学研究の醍醐味は、臨床現場で得た薬物治療における様々な
疑問、問題点を追求し、薬物の特性を理解することで、これらがどのように生体に作用す
るかを明らかにすることであると考えています。こうして得られる知見は、新規薬物の
創製(創薬)や既存薬の適正使用または応用(育薬)に貢献します。
 私は、これまでに得た病院薬剤師としての実務経験と研究経験を生かし、医療薬学実
習や研究指導を通して臨床と研究の両分野に精通した薬剤師の育成に尽力したいと考え
ています。


歴代の助教
1代目助教(平成18年4月〜23年3月)
 赤木祐貴(現在、国立横浜医療センター)

2代目助教(平成23年6月〜28年3月)
 下村 斉(現在、化学療法研究所附属病院)


※ 教員の業績等は、東京理科大学ホームページ内の研究者情報データベース(RIDAI)で ご覧になれます。