着地調査2005データの分析

 「着地調査2005」より得られたサンプルの各経路にLOS(運賃、所要時間等)及び効用※を付加し、 実選択経路に対する代替経路の差を求めました。その結果をサンプルごとに図(ファクタープロファイル図以下、FP図)として表しています。 ファクタープロファイル図の例を下記に記載します。縦軸に13種類のLOSが並んでおり、 横軸は、実選択経路に対するLOSおよび効用値の差を表しています。

FP図

効用値は、以下の3つのステップによる算出しています。

(1) 本調査により得られた実選択経路と代替経路のうち緑色系統の線を選択肢集合とします。
(2) C-Logitmodelを適用し、効用関数を推定します。
(3) 推定された効用関数より、各経路のLOSの効用値を算出します。

代替経路のうち「B知っているだけで使う気がない」と回答された経路は、 実選択経路を選択する際に比較検討された経路とは考えにくく、 選択肢集合に入らないと推測されるため、@・Aの経路とは別分類としています。

 LOS(サービス水準)の設定方法について

 回答頂いた各経路に付加したLOSについて簡単にご説明します。

項目 内容
アクセス時間(分) 出発地(自宅)から初乗り駅までのアクセスにおいて、主として使用するアクセス交通機関の乗車時間です。
アクセス手段選択外時間(分) アクセスに要する全時間のうち、主として使用するアクセス交通機関の乗車時間を除いた時間です。例えば、バス停までの所要時間、バス停での待ち時間、駅前駐車場から駅までの移動時間です。
路線バス系統数(本) 駅前着及びその駅を通過する路線バスの経路数です。
乗車時間(分) 初乗り駅から最終降車駅までの鉄道乗車時間の合計を表したものです。
鉄道運賃(千円) 1ヶ月定期運賃です。
初乗り駅列車本数(本) 初乗り駅を基準とした乗車経路の一時間当たりの運行本数を表したものです。
乗換待ち時間(分) 各乗換駅での平均待ち時間の合計時間です。
水平方向移動時間(分)乗換駅においてホーム間を最短経路で移動した際の移動時間の合計を表したものです。
上り方向移動時間(分)
下り方向移動時間(分)
階段利用率 乗換時における全上下移動時間に対する階段を使用した時間の割合を表したものです。値が大きくなるにつれて、階段利用が多くなっていることを表しています。
混雑指標(分・(%)2 混雑による鉄道利用者の抵抗を表したものです。乗車区間の駅間ごとに混雑率を二乗し乗車時間を乗じたものの合計です。
イグレス時間(分) 最終降車駅から目的地までの所要時間を表したものです。
LOS(サービス水準)の設定方法について  
 

作成したFP図を目的地ごとに掲載しております。御覧にないなりたい地域を選択してください。

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 着地調査2005のデータ提供について

 本研究室では、着地調査2005のデータ提供も無償で行っております。以下のリンクよりダウンロードいただけます。

着地調査2005LOSデータ(CSV形式、210KB)

着地調査2005効用値データ(CSV形式、245KB)

※本データの使用によるコンピュータ等の不具合が発生した場合、当研究室は一切の責任を負わないものとします。