視覚障害者への情報提供


 我々が日常生活をおくる上で必要とする情報の 90% は視覚に依存すると言われています。薬剤師業務においても例外ではなく、最近の文書による情報提供を含めて、視覚情報の割合は益々増加しています。
 このページでは薬袋上の服用法指示について、バリアフリーの観点から新しい提案をしたいと思います。
点字と異なり、目が少々不自由になった高齢者や、薬剤師を含めた晴眼者にも感覚的に理解しやすい方法と思います。視覚障害をお持ちの患者さんが来局される薬局の薬剤師の皆様には是非、活用していただきたいと思います。活用していただいた際の薬剤師の皆様からのご意見や、視覚障害者の方々からのご意見について、添付のアンケートにご回答いただき、メールまたは FAX にてご返送いただければ大変幸いです。
 また、本ページでは視覚障害者への情報提供に有用と考えられるリンクを設けました。合わせてご利用下さい。

E-mail:tohta@ps.kagu.sut.ac.jp
Fax: 03-3268-3045(太田隆文宛)
更新日:1998/6/29
更新歴:1998/1/8;3/18



薬袋上の用法指示法についての提案(内用薬外用薬

内用薬




  1.  異なる服薬時間で服用薬の内容が異なる場合は、まず、時間帯ごとに薬袋を用意し、一包化した分包を入れます。

  2.  各薬袋に図1のように突起シール(図中の赤い部分)を貼ります(貼る位置は図2を参照)。横長印の突起シールは食事を、丸印は服薬時間を表します。
     横長印の上に丸印を貼れば食前を、下に丸印を貼れば食後を、そして横長印の間に貼れば食間を表すことになります。ただし、頓服薬の場合、横長印を縦に貼り、右側に一日の最大服用回数分の丸印を貼ります。なお、本方法による服用指示を行う場合、必ず墨字(我々の使用している活字)でも用法を記載して下さい。
     異なる服用時間で服用薬の内容が同じ場合、すなわち、分包が1種類の場合には、図1の右上のように表示し、薬袋を1つにすることも可能です。

    図1

  3.  分包シートの上端には、そのシートが入っている薬袋と同じ服用指示をつけた紙を折り曲げて(紙が裏返しになることで服薬時間が食前から食後になるなどの誤用を防ぐため)、図2のようにホチキス止めします。患者さんには下から一回分ずつ分包を切り離すように指導して下さい。

  4. 患者さんへの表示方式の説明は、まず処方された範囲のルールを説明し、処方内容の変更などに合わせて徐々に広げて行くと良いと思われます。

図2

外用薬




  1.  適用部位ごとに薬袋を用意し、対応する薬剤を入れます。

  2. 各薬袋に図3のように突起シール(図中の赤い部分)を貼ります。横長と半円印を組み合わせて図3右上のように顔を、細長い印は皮膚を表します。丸印は適用対象部位を表します。但し、すべてに耳、口を付ける必要はなく、図のように目と鼻をコアとして使用し、必要に応じて耳、口などを追加して頂ければと思います。 但し、注意すべきは、中途失明者の場合、左右の認識が異なることが多いことです。例えば、図3の点眼薬や点耳薬ですが、向かって右なので、自らに置き換えると左と判断してしまう傾向があります。是非、患者さんに確認して下さい。

  3. 患者さんへの表示方式の説明は内用薬の場合の4を参照して下さい。

    図3
    《突起シールの入手》

     北陸大学の大嶋耐之先生が開発された突起シールは商品名”指しるべ”として大洋社(TEL: 03-3503-3656 連絡先:本澤)から市販されており、内用薬と一部の外用薬についてはこの突起シールを用いて上図のような表示が可能です。しかし、このページで提案している表示方式に用いるには、購入単位であるA4シート上の”横長印”の数が不足しています。そこで、本方式に対応した突起シールを新たに同社に注文して試作しました。当面、ご入用の方は東京理科大学薬学部太田(Fax: 03-3268-3045)までご連絡下さい。暫定的に試作品を原価(A4シート[写真],1枚、送料込み \1,000)にて頒布致します。

    アンケートのお願い

    視覚障害者への情報提供に関連したリンク先

    福原薬局
    視覚障害に関するガイドページ
    Royal National Institute for the Blind, United Kingdom